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象牙色の立体

映画などについて書きます。

トイレで思わず笑ってしまうくらいの傑作「ゴーン・ガール」

フィンチャー監督最新作、「ゴーン・ガール」観ました。

 

(パソコンで観ている人はこの動画を8秒まで再生して一時停止しておいてください。)


Gone Girl (2014) - "She" by Richard Butler - YouTube

 

(続きです)

 

今日も今日とてよく一緒に映画を観にいく先輩とこの映画を観に行きましたが、いつもは見終わってから、車に乗るまで一切映画の話をしません。なぜなら、自分の意見を赤の他人に聞かれるのがとても嫌だからです。でも、今日は、終わって帰る前に立ち寄ったトイレで、まだ何も言っていないのにもかかわらず、思わず先輩と笑ってしまいました。

 

 

 

 

なぜなら、ゴーン・ガールが凄すぎたから。

 

(はい。このタイミングで、先ほどのBGMを再生しましょう)

 

 

 

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あらすじ

5回目の結婚記念日に、ニック・ダンは妻のエイミーが失踪したと知る。警察と過激化する報道からの圧力によって、ニックの温厚な人柄のイメージが崩れ始める。彼の浮気と不確かな行動に世間はある共通の疑問を抱き始める。

 

「ニック・ダンが妻を殺したのではないのか?」

 

 

フィンチャー監督の作品は(当然!)全部観てますが、撮影、編集、脚本、演技どれをとっても「ゾディアック」以降の作品群では間違いなく最高傑作だと思います。ただネタバレすると物語の面白さを殺すかもしれない部分が最低でも2箇所あるし、しかもそれを言わないとテーマには触れられない。一体どうすればいいのか。どうすればこのゴーンガールの面白さが伝わるのか。テーマから攻めましょう。

 

フィンチャー監督のミステリーを観たことがあるでしょうか。ファイトクラブ、セブンなどですが、彼のミステリー映画はどんでん返しの展開と同じぐらい監督自身が伝えたいテーマを伝えることを主眼に置いています。ファイトクラブは物欲主義批判、セブンは破壊欲求...

 

 

 

そしてゴーンガールは、結婚の真実。

 

 

 

さらに突き詰めて、夫婦間に限らず他人である限りは、必ず一定の距離以上は理解できないという残酷な事実と、その間を埋めるためにお互いの考える「その人像」を演じるしかないという苦い宿命について提示してきます。そして、それに明確なオチをつけず「それを(ネタバレなので言えません。観ましょう。)するのが結婚なのだ。しょうがない。」という結論に至るだけです。そして、この結論を知ったベンアフレック演じる主人公は、辟易したような、苦虫を噛み締めたような形容できない表情を浮かべます。そして同時に、その結論を知ってなお嬉しそうでもあるのです!

 

さらに、このみんなが知りたくない現実を、誰が見ても面白いどんでん返しに次ぐどんでん返しのジェットコースタームービーとして描いています。人間は結局お互いを分かりあうことができないというクソみたいに重いテーマをハラハラドキドキのジェットコースタームービーとして描くんですよ!

 

ラスト30分の展開の強烈さとリズム感でぐいぐいと観客を引っ張っていく、フィンチャー映画が最高にノっているときの感覚を久しぶりに味わいました。素晴らしいです。

 

 

 

 

 


映画『ゴーン・ガール』予告編 - YouTube